ガラス障子と雪見障子の違いとは?それぞれの特徴を解説します
和の心とも言える障子とガラスの組み合わせは、見ているだけで一息つける安らぎがあるのが特徴です。ガラス障子と呼ばれるこのデザインは、古来より日本人に愛され続け、現在では形を変えてモダンな雰囲気へと変貌したものもあります。この記事では、ガラス障子の特徴と種類、雪見障子との違いについて解説します。
この記事を読むための時間:3分
障子にガラスが組み込まれているのが「ガラス障子」
ガラス障子とは、ガラスと障子が一体になったデザインの総称です。ガラスと障子の組み合わせは無限大で、さまざまなデザインがあります。今日では近代風にアレンジされたモダンテイストのガラス障子も多いのですが、元を辿れば全て同じガラス障子だと言えます。
「雪見障子」はガラス障子の中の1種類
そして雪見障子は、そんなガラス障子の中の1種類です。ガラス障子はデザインによって用途が少し変わるのですが、主に「雪などの外の景色を楽しむため」のデザインになります。そのため、下半分にガラスが組み込まれていることが多く、これは正座をしても外の景色が見えやすいようにという配慮から生み出されたデザインです。
ガラス障子の種類4つ
ここでは有名なガラス障子の種類を紹介します。
縦額障子
障子の真ん中に四角形のガラスが組み込まれていることから、額縁障子とも呼ばれるのが「縦額障子」です。ガラスの面積が広くなく、額縁のような小窓から外を覗くことで、外観が額縁に収まっているように見えるのが特徴です。
横額障子
縦額障子と似ていますが、こちらはガラス部分が横に広がるデザインのため「横額障子」と呼ばれます。縦額障子と少し違うのは、このタイプの障子は長方形の細長いガラスが横一面に広がっていることです。そのため、縦額障子より外の景色が見えやすく、景観をしっかり楽しみたい方にオススメです。
直ガラス障子
上記2つの障子とは違い、下側にガラスが組み込まれているのが「直ガラス障子」です。押し縁と言うガラスの強度を高める縁に入れられており、外を見られる面積が広いのが特徴です。景観を楽しむことも出来ますし、外光をより多く室内に取り込む役目もあります。
東障子(吾妻障子)
「吾妻障子」とも表されるこちらは、障子に本来ある和紙の部分はなく、全面がガラスになっている障子のことです。インテリアとして見栄えが良いだけでなく、日光を取り入れやすくなるメリットがあります。主に廊下などの仕切りドアに使われることが多く、和室だけでなく洋室にも取り入れられるのがポイントです。そのため、モダンテイストの家で見かけることも多く、和洋のコラボが楽しめます。
雪見障子は景観と機能性を両立させたガラス障子
雪見障子のメリットは、外の景観を楽しめることと機能性を両立させている点です。額縁障子だと外を見られる範囲は狭いのですが、雪見障子であれば広すぎず狭すぎない範囲で景色を楽しむことが出来ます。また、下側がガラスということで冬場の冷気が気になるところですが、孫障子が上下に動かせるタイプであれば、室内の温度を快適に保つことが可能です。
猫間障子と雪見障子は似て非なるもの
似たデザインのもので「猫間障子」が挙げられます。こちらは飼い猫が室内外を行き来しやすいように設計された障子で、雪見障子とは異なります。猫が通り抜ける部分は可動式になっているため、雪見障子と勘違いしやすいのかもしれません。一見似たように見えても、用途としては違うものだと知っておきましょう。
素敵なガラス障子を取り入れよう
ガラス障子には多くの種類があり、用途によっても選ぶべきデザインが変わってきます。自宅のインテリアや機能面を考慮してガラス障子を取り入れれば、今よりもっと素敵なお家に仕上がることでしょう。
前の記事へ
« 寒さが厳しいとガラスが割れる?!原因と理由を解説します